8月も下旬を迎えました。夏休みももうすぐ終わると悲観している方や、少しずつ気温が下がってきたことを嬉しく思う方など様々な感情が入り混じる季節です。
お盆過ぎから神社には七五三詣の問い合わせでお電話をたくさんいただいています。
写真館の予約から着付けなど、お祝いのお子さん以上にご両親、おじいちゃんおばあちゃんは大忙しだと思います。

そもそも七五三って何だ? なんでこんな行事があるんだ?
うちの子は今年七五三?それとも来年?

今回は色んな疑問を持つ方に向け七五三についてご紹介します。
(地域性により若干の相違があるかもしれませんがご了承ください)
なお、平成28年(2016年)の七五三詣の対象年齢や祈祷案内などは、平成28年 七五三詣のご案内 をご覧ください。

▼目次

 

「七五三」の由来

子どもの無事の成長を神様に感謝し、お祝いするための行事です。
また、これからの成長もお祈りします。

平安時代の中頃より3歳から子どものお祝いの儀式が公家では行われていたとされており、
時代が下るごとにその風習は公家から武家へと広がっていきました。
庶民の間で七五三詣が盛んになったのは、徳川綱吉が長男・徳松の成長を旧暦11月15日に祈願したことが由来とされています。

「七つまでは神のうち」という言葉がありますが、
7歳までの子どもはまだこの世に命が定着していない不確かなものだと考えられていました。
乳幼児の死亡率も高かったことも理由でしょう。

そこで成長に伴い神様を参拝し、

「無事に子どもが成長できました。ありがとうございます。」
「これからも元気に育ちますように。」

と祈りをささげる「人生儀礼」として七五三詣が行われるようになりました。

 

何歳が七五三?数え年?満年齢?

七五三詣は一般的に3歳、5歳、7歳を対象に行います。
それぞれ年齢に意味があります。

3歳は「髪置」

3歳は「髪置」(かみおき)の儀式を行う年齢といわれています。
文字通り「髪の毛を頭に置く」儀式です。
かつて、悪病は髪の毛から入ってくると信じられていたことから、
赤ちゃんから3歳までは髪の毛を剃り、病気にならないようにとされてきました。
そして3歳となり、この年齢から髪の毛を伸ばしはじめる、そのお祝いの行事です。

ですので、3歳のお祝いは男女共に行われます。

5歳は「袴着」

5歳は「袴着」(はかまぎ)の儀式を行う年齢です。
5歳を迎えた男の子がはじめて袴を着ける儀礼で、宮中では「着袴の儀」(ちゃっこのぎ)と呼ばれます。
なお、皇室で行われる着袴の儀は男女の別なく行われています。

7歳は「帯解き」

7歳は「帯解き」(おびとき)の儀式を行う年齢です。
この年齢まで紐(ひも)付きの着物を着ていた幼女が、大人と同じ、
着物に腰紐を巻き、帯を結び始めます。
この儀式は女の子に行われる行事です。

年齢 性別 儀式 意味
3歳 男女 髪置 髪の毛を伸ばしはじめる祝い
5歳 袴着 袴を着けはじめる祝い
7歳 帯解き 帯を結びはじめる祝い

数え年と満年齢

七五三の祝い年である3歳、5歳、7歳という年齢も「数え年」と「満年齢」という年齢の数え方があります。
神社では基本的に「数え年」で七五三詣、厄除祈願などを行っておりますので、対象年齢は数え年でご案内しています。
もちろん満年齢でご参拝いただいても差し支えありません。

 

七五三詣・・・神社で何をするの?

前述の通り、七五三詣はお子さんの成長を祝い、感謝する人生儀礼です。
神社でのお参りはその感謝の気持ちとさらなる健やかな成長を神様に願うお祭りを行います。

受付にてご両親のお名前、お子様のお名前、年齢などを伺い、
神主が「祝詞」という神様へのお伝えの文章を奏上します。

「○○○○の息子(娘)○○は今年○歳に~」という感じです。

さらに玉串と呼ばれるものをお供えしていただき、

二拝二拍手一拝 (2度お辞儀、2回手を叩き、さらに1度お辞儀)の作法でお参りしていただきます。

大切なことは感謝の気持ちと願いを込めてお参りすることです。

そしてお参り後、大野湊神社では「千歳飴」「お守り」「記念品(おもちゃ)」を差し上げております。

 

お参りの時期っていつ?

徳川綱吉が子どもの成長を祈願したことから11月15日が古くからお参りの日とされています。
しかしながら今日では、お仕事の都合、天候などを考慮され、
10月、11月の土日に分散してお参りされる方が多くいらっしゃいます。

また、神社の参拝は午前中が良いとされていることから土日の午前中は、
多くの七五三詣で賑わいをみせています。

逆に多くお参りされるということは混雑するということでもあります。
自分達家族だけで・・・というご希望も残念ながらなかなか叶わない時節でもあります。

お時間とお気持ちに余裕を以て神社へお越しいただければ幸いです。

また、結婚式が多くある季節でもありますので、
参拝を希望する神社へはあらかじめお問合せいただいたほうがよろしいかと思います。

 

どこの神社へ行けばいいの?

「大野湊神社へお越しください」

と正直な気持ちを書きましたが、参拝する神社を選ぶ基準は人それぞれのようです。
選ぶ要素としては、

  1. 氏神様(近所の神社)
  2. 安産祈願やお宮参りを行った神社
  3. 地域の中心的な神社(有名な神社)
  4. 全国的に有名な神社

などがあるようです。
七五三詣は成長を願うとともに、氏子になったということを神様に紹介する面もあると思いますので、
その意味では氏神様で参拝されるということです。
これは安産やお宮参りなども同様に考えられることです。

またお祝いの行事なので、少しでも賑やかな、少しでも華やかな場所でお参りがしたいという気持ちから、
地域の中心的な神社へ行かれる方もいらっしゃいます。
地域を飛び出し、他県の有名な神社まで行かれる方もいらっしゃいます。

どこの神社で七五三詣を行っても祈願は一緒だと思います。
ですのでお子さんの体力的な部分、また混雑状況なども踏まえて決められてはいかがでしょうか。

もちろん大野湊神社はいつでもお待ちしております。

 

七五三詣はいくらかかるの?

「祈祷料」、「初穂料」、「玉串料」などと呼ばれる、
七五三詣のお参りにいくらかかるものかはやはり気になるところかと思います。

全国統一の金額があるわけではないので、実際参拝される神社に確認することが一番早いです。

ちなみに大野湊神社ではお子様お一人につき5,000円から承っております。
兄弟二人でお参りであれば10,000円です。

 

「千歳飴」って何?

大野湊神社でも七五三詣のお子様には「千歳飴」をプレゼントしています。
写真館でも千歳飴の袋を持った姿を撮影されることが多いと思います。

千歳飴は子どもの成長・長寿を願うもの です。

千歳、つまり1,000歳まで生きて欲しい、長生きをして欲しいという願いが込められています。
飴が棒状で長く延びているのは、長寿を象徴しているからだといわれています。

また紅白で一対になることからお祝いのめでたさを表現し、
さらに千歳飴の袋には鶴亀や松竹梅などの絵柄があり、
長寿や祝いを表現しています。

 

まとめ

七五三詣は子どもの成長に感謝し、これからも元気に健やかに成長することを願う、
いつの時代も変わらない親の愛情あふれる行事です。

参拝の作法や、数え年など分からないことも多々あるかと思います。
どうぞお気軽にお問合せいただき、気持ちよく七五三詣を行ってください。