北陸地方も先日梅雨入りをしたようです。
水の恵みは我々の生活になくてはならないものですが、多すぎる雨は悲劇もにつながります。
私達の生活は自然との共存が大切だと痛感します。

さて、神様に感謝、自然に感謝する場所が神社でありますが、
このたび、金沢市桂町鎮座 桂神社(かつらじんじゃ) の上棟祭(じょうとうさい)を執り行いました。

上棟祭開始前

4月に地鎮祭を行い、天候にも恵まれ無事この日を迎えました。
地鎮祭の様子は、桂神社の地鎮祭 をご覧ください。
祭典前日まで大雨でしたが、この日は朝から晴天に恵まれ、氏子の皆様にご参列いただきました。
神社関係者は揃いで桂町獅子舞の法被を着ていらっしゃいました。

桂神社の創立由緒は不明瞭ですが、昭和34年それまで白山社としていた神社名を桂神社に変更しました。
そして社殿の老朽化また手狭さなどを考慮し、桂神社御社殿改築奉賛会を立ち上げ、今日の日を迎えました。

参列する氏子

町会でも呼びかけを行っていたようで、
祭典当日には多くの氏子の皆様が参列、見学されていました。
神社の改築などは、伊勢の神宮のように20年に1度などと定まっていない神社が多く、
一生のうちに一度立ち会えるかどうかというものだと思います。

祭典の様子

上棟祭は新社殿内で行われました。
まだ完全に壁や屋根が出来ているわけではないので、晴天に恵まれたことは関係者一同ほっとしております。
祭主は桂神社宮司(大野湊神社宮司)が務め、奉賛会会長、総代、町会長、議員、また施行業者等が参列しております。

上棟之儀

これは上棟之儀(じょうとうのぎ)を行う大工です。
私も上棟祭、しかも上棟之儀をしっかり行う祭典は初めてでしたので、ワクワクした気持ちです。
上棟之儀は大工が棟上の色んな儀式を行います。
今回は「曳綱之儀」(ひきつなのぎ)「槌打之儀」(つちうちのぎ)、最後に「撒餅撒銭之儀」(さんべいさんせんのぎ)を行います。

曳綱之儀

画像は曳綱之儀の様子です。
棟木を皆さんで取り付け位置まで引っ張る儀式です。

曳綱之儀②

二本の綱を参列者で持ちます。
画像中央の白い房のついた棒を持っている方が「振幣役」、棒を「幣」と呼び、
振幣役が幣を振りながら掛け声をかけ、これにあわせて綱を引きます。

持ち上げた棟木は槌打之儀で堅固に納めます。
その際に振幣役が祈念を唱えながら大工が打ち込みます。

撒餅撒銭之儀

撒餅撒銭之儀は無事棟木が納まったことを感謝奉告する儀式です。
餅と銭(5円)を撒きます。
撒くといっても、これは本来神様に対してのお供えで、天に届く建物を建て申し訳ないということと工事の安全を祈念するものです。
「撒銭」とは文字通りお金を撒き散らすことですが、古く中国でも行われてきたものです。
お金を散らすことで「厄落とし」や「厄払」の意味があるようです。
ちなみにこの「撒銭」が神社の「賽銭」の語源となったとも云われています。
参拝者が神様へのお供えとして、また自身を祓い清めるための意味があります。

このような賑やかな上棟祭を経て、本年9月に竣工奉告祭が執り行われる予定です。
慶賀祭としてこちらも賑やかに行えればと思います。