いよいよ夏が本格的に近づいてきました。
夏休みの旅行の計画を立てられる方も多いのではないでしょうか?
今年は出雲大社や伊勢神宮が遷宮を迎える年であり、旅行先で神社をお参りするという方も多いのではないでしょうか。
旅先の神社では色んなお守りも目にするかと思います。
参拝者の多くが抱える疑問について考えてみます。
お守りを複数持っていると神様同士がケンカするって本当?
お守りを受ける方によく聞かれる質問です。
A神社とB神社でそれぞれ交通安全のお守りを買った(正確には受けた)んだけど、一緒に持っていていいのか?
という疑問です。
神様はケンカしません!
結論を申し上げると、複数持っているからという理由でケンカすることはないでしょう。
ただし、以下のことに注意しなければお守りの意味がないと思います。
- お守りは常に身のそばに持ち歩く
- お守りに対して感謝の気持ちもつ
- 常に新しいお守りにする
- お守りはお土産・記念品でなない!
お守りは身の近くに
そもそもお守りには各神社の神様の力が宿っています。
お守りとは神様のお力やそのご利益を授かるためにお持ちいただくものです。
カバンや財布の中、スーツの内ポケットなど身近に持ち歩いてください。
仮に家の中におかれる場合には神棚同様、目線より高いところで綺麗な場所においてください。
感謝の気持ちを忘れないで
日本の神様は、ある意味善悪の区別がありません。
例えば火の神様や水の神様は、もちろん我々の生活に欠かせない火と水をもたらす大切な神様ですが、
その恩恵を当たり前と感謝する心を失えば、火事火災、洪水水害をもたらす存在へと変わります。
古来日本人はその尋常でない力を畏れ、静めようと日々祈りを捧げてきました。
現代でも同じことはいえます。
「お願い事」を聞いてくれる神様ですが、その前提は我々が「感謝」の気持ちを以てお参りすることです。
人間関係も同じですね。
「お願い」ばかりで「感謝」しない相手に優しく接することができるでしょうか?
そのあたりをしっかり考えると、我々を守ってくれるお守りにもしっかりと感謝の気持ちをもつことが大切です。
常若の精神
神社では「常若」(とこわか)というものを非常に大切にします。
「常若」つまり「常に若々しい」「常に清々しい」という意味です。
古来日本人は「清浄」というものを非常に意識していました。
現代でも洗い立てのシャツや、洗濯したシーツなどは気持ちよく感じるのではないでしょうか?
また新築の家や新しい車などに憧れや満足感を得ませんか?
神社・神様も常に新たしく、常に清らかにというものが求められています。
伊勢神宮での20年に1度の式年遷宮もこの考え方から始まっています。
お守りも同様に、日々汚れ、神様のお力が弱くなっています。
そこで1年に1度は新しいお守りに変えていただき、常に若々しい神様のお力を頂いてください。
古くなったお守りは左義長(関東ではどんど焼きとも呼ぶそうです)でお炊き上げします。
もしくは神社までお持ちいただけばお預かりします。
(出来るだけお守りを受けた神社にお戻しください)
お守りはお土産・記念品ではありません
ここまで書けばこの意味がわかると思います。
お守りは神様の力、言い換えれば神様そのものが宿る神聖なものです。
ですのでその扱いは丁重さが求められます。
お土産・記念品が雑に扱われるということではないですが、一線引いて考えて欲しいということです。
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